Blender5.2LTSベータ版が2026年6月3日にリリースされました。
正式リリースは7月14日予定となっています。
Blender 5.2 LTSでは、多数の画像テクスチャを含むシーンのレンダリングにおいて、メモリ効率が大幅に向上する機能や、薄い表現が出来るThin Wall、コンポジターやGoemry nodesの改良が含まれています。
Thin wall
Blender 5.2では、Principled BSDFに新しく「Thin Wall」機能も統合されています。これは、葉・紙・薄い布・単一ポリゴンのガラスのような、厚みのない半透明/透明素材をより効率的にレンダリングするための機能です。
Texture Cache
Blender 5.2 LTSでは、Cyclesに新たな「テクスチャキャッシュ」機能が追加され、大量の画像テクスチャを使用するシーンでのメモリ使用量が大幅に改善されます。
Viewport
ビューポート向けにも改良が加えられており、これまでの「テクスチャ制限」は「テクスチャ解像度」設定へ変更されました。25%や50%など低解像度でテクスチャを表示することで、重いシーンでもビューポートの読み込み速度やリアルタイムに調整しながらレンダリングする快適さを向上させることができます。
TXファイルの生成
、画像テクスチャをレンダリング向けに最適化した「TXファイル」を生成できます。TXファイルには複数解像度のデータやタイル情報が含まれており、Cyclesは必要な部分だけを必要な解像度で読み込めるため、VRAMの使用量を削減しながら効率的なレンダリングを行えます。
GPU
従来は使用するすべてのテクスチャを読み込む必要がありましたが、新システムではレンダリング時に必要な画像タイルと必要な解像度のみを読み込む仕組みとなっており、GPUメモリやシステムメモリの消費を大きく抑えることができます。
利用するには、レンダープロパティの「パフォーマンス」内に追加された「テクスチャキャッシュ」を有効化し、「自動生成」をオンにするだけです。各画像に対応する専用の「txファイル」が自動生成され、効率的なテクスチャ管理が行われます。
Tile Map
テクスチャは小さなタイル単位に分割して管理され、レンダリング時に必要な部分だけがGPUメモリへ読み込まれます。そのため大量の高解像度テクスチャを使用するシーンでもメモリ消費を抑えることができます。また、GPUのハードウェアフィルタリングを利用することで、高速なテクスチャ処理も実現しています。
Ray Differentials
Cyclesでは反射や間接光の計算時に必要なテクスチャ解像度を自動的に判断する仕組みが導入されています。特に間接反射では必要なディテール量に応じて適切なミップマップレベルを利用することで、シーンによってはテクスチャキャッシュメモリを約30%削減できるとのことです。
Cache Eviction
Cyclesではレンダリング中に長時間使用されていないテクスチャを自動的にメモリから削除する仕組みも導入されています。これにより4K、8K、16Kといった高解像度レンダリングでもテクスチャメモリの使用量を安定して抑えることができ、VRAM容量の少ない環境ではレンダータイルサイズを小さくすることでさらにメモリ消費を削減できます。
現在この機能はデイリービルド版で利用可能となっており、Blender 5.2 LTS正式版に向けて、圧縮テクスチャ対応やビューポート操作性の改善、ミップマップ制御機能の強化なども予定されています。
