1枚の画像からAIで3Dモデルを生成できる「Tripo」のスマートメッシュが進化し、綺麗な流れのトポロジーを自動生成できるP2.0が利用できるようになりました。
今回、従来のP1.0とP2.0を人物やキャラクター、バイクなど複数のモデルで比較してみたところ、P2.0では単純に三角形ポリゴンを四角形にしただけではなく、顔や髪、指、衣装など、それぞれの形状に沿った綺麗なトポロジーが生成され、細かなパーツの再現精度も大きく向上していました。
しかも、ここまで整った3Dモデルが1枚の画像からわずか1~3分程度で生成されます。
これまでAIで生成した3Dモデルは「ポリゴンの流れが複雑で、そのままでは使いづらい」と感じていた人でも、見過ごせないほど驚くクオリティに進化していたので、この記事ではP1.0とP2.0で実際にどれほど違うのか、トポロジーや形状を細かく比較してみました。
TRIPOで綺麗なトポロジーモデルを作る方法
TRIPOのページにログインして、実際に3Dモデルを生成出来るのがこちらのページです。
綺麗なトポロジーで作成する場合は「スマートメッシュ」を押します。
一般設定は以前のP1.0ではなく、P2.0を選びます。
以前のP1.0では数秒で3Dモデルが生成されますが、トポロジーは三角形のみで、ポリゴン数も20,000ポリゴンまでとなっています。
P2.0では3Dモデル生成が1~3分程と少し長くなりましたが、トポロジー部分から四角形が選べるようになり、さらにポリゴン数も25,000まで選べるようになりました。
まずは試しに女の子の顔で作成してみました。
まずは、従来のスマートメッシュP1.0を使用して3Dモデルを作成しました。
メッシュは三角形ポリゴンで構成されており、髪型や顔、衣装など、元のイラストのデザインに沿って立体化されていることが分かります。
P2.0では顔周りや髪の毛さらに洋服など全てのトポロジーが、縦横綺麗に作られているのが分かります。ただ三角形が四角形になったわけではなく、よりトポロジーの流れが綺麗に作られているのが分かります。
形状は再現できているものの、ポリゴンの流れはパーツの輪郭に沿ってなくて左奥の髪の毛も単調な形状となっています。
P2.0では四角形ポリゴンを中心とした、より規則的なトポロジーが生成されています。奥側の髪の毛も丸みがあり、顔の輪郭や目・口、髪、衣装の形状に沿ってエッジが配置されるため、後から形状を調整したり、リギングやアニメーションに利用しやすくなっています。
今度は全身の画像で作成してみました。
パッと見ると、全体の形状が作成されているのが分かります。
顔や髪の毛などポリゴン数の必要な部分は細かい四角形で作成され、洋服や足など比較的大きな四角形でも問題ない部分は割りが少なかったりと部分的に分割数が調整されているのが分かります。
全体で見た時は顔や洋服など画像通り作成されているように見えましたが、クローズアップすると、顔や手などポリゴン数が足りない部分がありガタガタしているのが分かります。
P2.0では一部鞄の顔・洋服・細かい手まで綺麗に分割されて作られているのが分かりますが、バッグのストラップが衣服に一部食い込むなど、パーツが重なる箇所には細かな修正が必要な個所もありました。
後ろ斜めから見るとP1.0では髪の毛が同じような房の形状で単調だったり、鞄が大きすぎる形状となっていたりと画像とは違う印象になっているのが分かります。
P2.0では、髪の毛が大小の房に分けて立体的に作られており、より自然な形状に仕上がっています。バッグも元画像に近いデザインで再現されていることから、トポロジーの流れが整っただけでなく、画像から各パーツの形状や構造を読み取る精度も向上していることが分かります。
P1.0でも指の一本一本まで形状が作られていますが、手全体が不規則な三角形ポリゴンで構成されており、指の関節に沿ったエッジの流れは作られていません。
P2.0では、手や指が四角形ポリゴンを中心とした規則的なトポロジーで作られています。指の形状や関節に沿ってエッジが配置されているため、P1.0と比べて、リギング後に指を曲げた際も自然に変形させやすい構造になっています。
P1.0でも靴全体の形状やリボンは再現されていますが、表面の細かな切り替えやリボン以外の紐部分・ソールの構造は作られていません。
P2.0では、靴ひもやアッパーの切り替え、厚みのあるソールなど、スニーカーを構成する細かなパーツまで立体的に再現されています。四角形ポリゴンを中心に、各パーツの形状に沿ったトポロジーが作られており、デザイン通りの靴となっています。
等身が低くてパーツの多いキャラクターで今度は比較してみました。
P1.0でも全体のシルエットは元画像と似ているのが分かりますが、スティックの小物を右手でしっかり持っていなかったり一部違和感のある場所もあります。
P2.0ではスティックもしっかり手で持っているし、顔・髪の毛・フリル・足など四角形トポロジーでひかくてき等間隔に綺麗に分割されているのが分かります。
パーツ類が多いので1個1個のモデルに割り当てられるポリゴン数が減ってローポリ感が出ているのが分かります。
P2.0ではパーツ類が多くてもそれぞれの形状がしっかり出ている上に、トポロジーの流れも綺麗で細かな違和感のある場所も調整しやすく作られているのが分かります。
洋服やフリル部分はポリゴン分割が少なくてガタガタしているのが分かります。
P1.0よりも明らかにフリルや鞄など立体感ある形状がしっかりでているのが分かります。
1つ1つのパーツを見ても、靴下や靴部分の装飾はポリゴン数が少なくてクローズアップするとガタガタとしています。
P2.0では靴下の模様部分の割が1個1個綺麗に分割されていたり、リボンや靴のトポロジーも四角形の等間隔で綺麗に作られているのが分かります。
今度はハードサーフェス系の画像だとどうなるのか、バイクの画像を用意しました。
P1.0だと画像とほぼ同じように全体の形状が作られているのが分かります。
ただ、P2.0だと使用されるポリゴン数が多いので、曲面部分も滑らかに四角形が使われていたり、タイヤのホイール周りもタイヤと一体化されずに細かいパーツもしっかり作られています。
スマートメッシュP1.0
後ろ側から見てると、全体の形状が画像と似ていますが、一部ナンバープレート辺りのパーツが浮いていたりと、気になる点があるのが分かります。
P2.0ではバイクを後ろ側から見ても、歪みの無い四角形ポリゴンでサスペンション周りなどそれぞれのパーツが綺麗に作られています。
スマートメッシュP1.0
真横からみると、P1.0では曲面部分がローポリ感を感じないように、それぞれのパーツで最低限分割されているのが分かります。
スマートメッシュP2.0
P2.0では細かいパーツ類もしっかりと別パーツとして綺麗に分割されているのが分かります。
スマートメッシュP1.0とP2.0まとめ
今回、人物の顔・全身キャラクター・デフォルメキャラクター・バイクなど複数の画像を使ってP1.0とP2.0を比較しましたが、P2.0では単純にポリゴン数が増えただけではなく、トポロジーの流れや形状の再現精度が大きく向上していることが分かりました。
P1.0は数秒でモデルを生成できる手軽さがある一方、三角形ポリゴンが中心で、顔や手、衣装などを拡大するとポリゴン不足によるガタつきや、不規則なエッジの流れが目立つ部分があります。
P2.0では四角形ポリゴンを中心に、顔の輪郭や指の関節、髪の毛、衣装など、それぞれの形状に沿ったトポロジーが自動的に作成されます。また、細かな部分には多くのポリゴンを使用し、単純な面には比較的大きなポリゴンを配置するなど、形状に応じて分割数が調整されているのも特徴でした。
さらに、髪の毛の大小の房やフリル、靴ひも、バッグ、バイクのサスペンションやホイール周辺など、元画像からパーツの構造を読み取って立体化する精度そのものもP1.0より向上していました。
もちろん、バッグのストラップが衣服へ食い込むなど細かな修正が必要な部分はありますが、トポロジーが整理されているため、生成後にBlenderやMayaなどへ読み込んで形状を修正したり、リギング・アニメーション用のモデルとして調整したりしやすくなっています。
生成時間はP1.0の数秒に対してP2.0では約1~3分と長くなりますが、1枚の画像からわずか数分で、ここまで整った四角形中心のトポロジーを持つ3Dモデルを生成できた事は驚きました。
これまで画像生成AIから作られる3Dモデルは、「形状確認には使えるけれど、トポロジーが複雑で実制作には使いづらい」と感じていた人も多いと思いますが、今回のP2.0は、そうした印象が大きく変わるほど進化しており、AIで生成した3Dモデルをそのまま使うだけでなく、実制作へ持ち込むためのベースモデルとしても使えるクオリティと進化していることが分かりました。
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