Mac&Windows OSバージョン
ブラウザーバージョン
過去に紹介したLight Tracer Render 1.9.1がバージョンアップして、Light Tracer Render 2.0がリリースされました。新しい埋め込み技術のおかげでtransparent shadows(透き通った影)やパスガイドのようなもっとも複雑なシーンもレンダリングできるようになっています。Light Tracer Renderは駆け出し3Dデザイナーでも簡単に使えるフォトリアリスティックレンダリングツールで、NVIDIAカード、AMDカード、さらにはIntelおよびApple M1統合ソリューションを含むすべての最新のGPUで動作します。ブラウザでクライアント側のレンダリングをWebサービスとしてまたは、WindowsおよびMacOSのネイティブアプリケーションとして実行できます。
新リリースされた2.0の特徴
一部の3Dシーン(工業デザイン、自動車デザイン、インテリアデザイン、建築レンダリング、ジュエリーデザイン)のレンダリングには時間がかかる場合があるので、Light Tracer Renderの開発チームは2.0バージョンでは「レイ トレーシング」モードより高速にレンダリングする「パスガイド」モードを導入しました。これにより、複雑な二次光源およびコースティクスライティングを使用したシーンを、従来の(未変更の)パストレーシングよりはるかに高速にレンダリングできます。このモードでは、エンジンは特定のシーンで光がどのように分布しているかを学習し、これに応じて最も重要な方向を選択します。
パスガイドモードはソフトウェアで新しいパラメータを設定する必要はなく、通常のレンダリングでは遅い場合はパネル中央のダイヤモンドのアイコンを押し、パスガイドをオンにするだけです。パスガイドの新しいレンダリングモードはCPU、GPUを積極的に使用するので注意が必要です。したがってパストレーシングモードですでに効率的に処理されているシンプルで明るいシーンの場合は実用的ではありません。
2.0では、光がガラス窓(家や車の内部シーン)または透明度マップ(植生、木の葉、草)を使用して透明度が設定されているサーフェスを通過する際、このような3Dシーンを効果的にレンダリングするためのtransparent shadows(透き通った影)が採用されています。
短い時間でクリーンな(ノイズのない)仕上がりを手にすることが出来ます。
メッシュエミッタ(mesh emitters)サポートの追加されたことにより、シーン内のあらゆるオブジェクトからライトを作成できるようになりました。これは、建築シーンやインテリアシーンをレンダリングするときに特に便利です。 光源は、(半)透明なオブジェクト(ランプシェード、車のヘッドライトグラスなど)によって隠されている場合でも、効率的に処理されます。 これは、先に記述したtransparent shadows(透き通った影)によって可能になりました。
インテリアや建築シーンのリアルなレンダリング作成用のIESプロファイルのサポートが追加されました。IESプロファイルのおかげで実際の照明をシミュレートするために光源を形作ります。Light Tracer Renderは、標準のIES形式のファイルに対応しています。
コーティングモデルの見直しを行いました。薄く透明な物体(ガラス窓、ガラス製品、自動車のヘッドライト)や、漆塗り(自動車の塗装、金属の艶出し、木材の漆塗り、陶器)のリアルなモデリングが可能になりました。
Light Tracer Render 2.0の価格ですが、永久ライセンスは99ドル、月額料金の場合は9ドルですが、14日間の無料体験期間がウェブバージョンとPCバージョンに用意されています。このソフトウェアに関する質問受付やテクニカルサポートはDiscordの公式チャンネルで行われています。
Light Tracer Renderのインターフェイスを簡単に理解するのに役立つ短い動画がこちらになります。