コンストレインの記事も一段落したので、今度はデフォーマーの記事を書いて行こうかなと思ってます。第一弾として「Blend shape」の使い方を書きました。
Blend Shapeとは?
例えば頭蓋骨をモデリングしてそれに表情を付けたいとする時に、頭蓋骨をコピペして、それぞれの形状を編集して表情を付けて、Blend Shapeを使えば、元となる1つのジオメトリーを選んで数値を変えるだけで、表情を変える事が出来るんです。よく使われるのが顔の表情をアニメーションする時なんかに使われるみたいです。一見難しそうですが、とても簡単なので覚えておくと便利です。
Blend Shapeで注意すべき事!まもるべき事です!
●Blend Shapeする場合は形状がちゃんと出来上がってからやった方がいい!
●ブレンドする物は全部おなじ頂点数でポリゴン数もおなじであるべき!
●ピボットは移動しちゃ駄目!
これを守らないと、Blend Shapeがちゃんと出来なかったり壊れたりするので注意した方がいいですよ!
使い方
ではでは、早速使い方です。作ったジオメトリーを横にコピペして移動させます。
今回作った表情は、ノーマルのbase、笑ってるhappy,悲しい顔のsad,怒ってるangryの4パターンですが、数はもっと増やしても問題無いし、後で追加する方法もあります。
Outlinerで付けた名前が後々Channelで調整する時の名前になるので、きちんと付けておいた方がいいですよ。
Blend Shapeボタンを押す前の注意!
作った表情を選択してBlend Shapeボタンを押して、ベースの顔に変形させた顔を調整出来る様にするんですが、選択するのには順番があり、変形させたいベースとなるモデルは最後に選択しないと駄目です!ここを間違ったら何もならないので注意してください!選択したら、
Create Deformers→ Blend Shapeを選択して
初期設定のままでいいので、CreateまたはApplyボタンを押してください。
すると、①変形させたいジオメトリーを選択して、②ChannelのBlendShape1を見てみると、
先ほどOutlinerで付けておいた名前が3つ追加されてるのが分かります。Envelopeは全ての変形させる強度なので、ここを0にしてしまうと、angryに1を入れても変化しなくなるので気をつけてください!僕はここを見てなかったんだよね・・・。
出来た、Channle項目のangryに0.5と数値をいれてみると、ちょっとだけ口が開き変形されました。
angryに1と入れると全部の口が空き、横に並べて変形させたangryの表情と同じとなりました!angryの1で同じ顔になり、数値を弱めると顔の変形するまでのアニメーションが作れる!これがblendの意味ですね!
全部の数値を混ぜれる!
Blend shapeの凄い所は、それぞれのパラメーターを混ぜる事が出来る事なんです!だからBlend shapって名前なんですよね。例えば、angry,sad,happyの数値を全部1にすると、喜びと、悲しみと、怒りが混ざり、一番恐い顔になる事が分かるという具合に、それぞれのパラメーターを混ぜる事が出来るんです!普通に色々な顔をモデリングするよりも、手軽に沢山の表情を作る事ができそうですよね!
小さい頃にドリンクバーがあったら、コーラに、オレンジジュースに、ジンジャエールを混ぜたりしたでしょ。あんな感じかな。しかし混ぜれば混ぜる程まずくなるんだよね・・・。
Blend後も形状を調整出来て、反映させれる!
Blendした後でも、angryを形状変更すると、blendしたベースのジオメトリーにも反映されるんです!
Blend Shapeを調整するツール
channelから調整するのがなんだかやりづらいという時には、window→Animation Editors→Blend Shapeを選択すると
Blend Shapeを調整出来るツールが表示されます。上下に動かすとそれぞれ顔を変形させる事が出来ますよ。
変形させる顔を追加したい!
Blendした後にも、やっぱりこんな顔もBlendに追加したいな!という時があると思います。そんな時は、
Edit Deformers→Blend Shape→Addをクリックすると、
Blend Shapeに追加されます!Create Deformersだと新しく別でBlend shapeが作られるだけなので注意してください!
Blend Shapeで作った形状を弱めたい
Blend shapで作った顔。例えば最後に作った「おたふく顔」を片方だけ弱めたいけど、ジオメトリーはそのまま取っておきたいという時には、ジオメトリーを調整すればいいだけなんだけど、
Edit DeformersからPaint Blend Shape Weights Toolというのがあり
赤枠のTargetから調整したいBlend Shapeを選んでペイントすれば、おたふく顔」の片方だけ弱めたり、または全部のブレンドを弱めたり、逆にジオメトリーを調整せずに、沢山出っ張らせたりする事もできます。
動画を見れば何が出来るのか分かると思いますよ!
この本にもBlend shapeの使い方が詳しく書いてます。只今この本で勉強中ですが、リグをやりたいならこの本はおすすめです。
Mayaリギング -正しいキャラクターリグの作り方-