今回はドスパラさんよりクリエイター向けパソコンのraytrek ZF-Tiをお借りしました。主な搭載パーツはCPUにCore i9-11900KとCPUクーラーが搭載され、グラフィックカードにはGeforceRTX3070Tiとハイエンドパーツが使われているので、仕事でも趣味でも重たい処理を必要とする場面でも快適に動作してくれるパソコンとなっていました。
そして、ページ最後には20万円台のパソコンと35万円のパソコンではどれだけ性能差があるのかも詳しく書いているのでそちらもご参考にしてみてください。
今回借りたのはこちらのパソコンです
機種名 | raytrek ZF-Ti |
CPU | Core i9-11900K |
グラフィックス | GeForce RTX 3070Ti |
メモリー | 32GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
値段 | 308,960円 (詳しくは公式HPを確認してください) |
raytrek ZF-Tiのデザイン
raytrek ZF-Tiはボディ全部がマットブラックで置く場所を選ばないシンプルなデザインです。パソコンのサイズは幅207mm、奥行き509mm、高さ440mmと少し大きめですが、その分PC内部をカスタマイズしやすい利点や熱が逃げやすいように無数の穴が随所に開けられている工夫がされています。
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真横から見た本体のデザイン
左右のパネルにもパンチングが開いているので、熱が逃げやすくなっています。
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左面 大きな面のパンチング | 右面 小さめな右上角にパンチング |
パソコン上面にもファンが搭載されて熱の逃げ道がしっかり確保されています。
カードリーダーで写真を瞬時に読み込み可能
raytrekシリーズにはガレリアシリーズには搭載されていない、全面真ん中にカードリーダー差し込み口があるので、カメラで撮影した画像を直ぐに読み込むことが可能です。フルサイズ画像でも読み込みが早いのでストレスなく作業する事が出来ます。
正面・後ろの端子
正面にはDVDスーパーマルチドライブ、USB3.0x2、カードリーダー、電源、オーディオ入出力が付いています。
背面にはUSB2.0x2、USB-TypeCx1、USB3.2X3、LAN、オーディオ入出力が付いています。モニター接続には、Displayportx3、HDMIx1が付いているので、複数のモニターで快適に作業する事が可能です。
raytrek ZF-Tiのパーツ構成と性能
グラフィックカードの性能
グラフィックカードはGeforce RTX3070Tiが搭載されています。現在発売されている上位グラフィックカードだけあり、スペックの要求されてるゲームや3DCGソフトでのレンダリングも速くて快適に操作できました。
型番 | 性能 | |
RTX3090 |
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RTX3080Ti |
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RTX3080 |
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RTX3070Ti |
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RTX3070 |
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RTX3060Ti |
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RTX3060 |
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RTX2060 Super |
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RTX2060 |
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CPU性能
CPUには2021年3月に発売されたintelのCore i9-11900Kが搭載されています。8コア16スレッドで3.5GHz~最大5.3GHzと現在発売されているCPUの中では上位クラスでレンダリングも速く終わってくれます。またCPUクーラーには水冷ユニットのAsetekが搭載されて負荷がかからないように考えられています。
型番 | コア数(スレッド数) | 性能 | |
Core i9-11900K | 8(16) |
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Core i7-11700K | 8(16) |
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Core i9-11900KF | 8(16) |
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Core i9-10900K | 10(20) |
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Core i7-11700KF | 8(16) |
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Core i9-10900X | 10(20) |
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Core i7-10700K | 8(16) |
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Core i9-9900K | 8(16) |
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Core i9-9900 | 8(16) |
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Core i7-9700K | 8 (8) |
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Core i7-9700 | 8 (8) |
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メモリの搭載数値
16GB搭載BTOパソコンが多い中最初から32GB搭載されているので複数のアプリを同時に立ち上げても快適に作業する事が出来ます。
ストレージの容量 (データ保存)
ゲームのインストールやデータ保存に必要なSSDは1TB搭載されています。現在発売されているゲームは重たい物が多くてフォートナイトだと31GB必要で、キングダムハーツⅢだと65GB、GTAⅤだと98GBと大容量ばかりです。
また3DCG制作ではモデルやテクスチャなどデータを保存するのにもストレージは必要になりますが、1TBあると何をするにも余裕をもって作業する事が可能で、足りなくなれば後から購入してすぐに増やす事が出来ます。
パソコンの動作音
パソコンの動作音はネットサーフィン中は40db前後で音があまり気になりませんでしたが、Vrayベンチマークを起動してみるとCPU処理中には一気に音が大きくなり60db前後になってかなり大きな音となりました。GTA5のベンチマークや他のゲームをプレイしている最中にも音が大きくなる事がありました。
ちなみに一般的な生活音の大きさは以下となります。
騒音計で計測した音の評価数値 | |
冷蔵庫の音 | 30db |
室内のエアコンの動作音 | 40db |
室外機のエアコンの動作音 | 50db |
MAYA arnoldのレンダリング速度
mayaのarnoldを使って自作したサンプルモデルを例にレンダリング速度を計測してみました。
使用ソフト | MAYA arnold |
レンダリングサイズ | 1920×1080 |
バイク本体のテクスチャ | 2kサイズx90枚 |
倉庫 | 2kサイズx50枚 |
レンダリング時間は23:08秒でした
過去に使ったデスクトップPC一覧表で比べると今回使ったパソコンは現状5位の速さでした。他のモデルにも同じCPU搭載モデルがあるので誤差範囲かなと思います。
順位 | レビュー記事 | レンダリング時間 | 値段 |
1位 | GALLERIA ZA9C-R38T | 20:05 | 359,980円 |
2位 | raytrek ZF | 20:54秒 | 244,979円 |
3位 | GALLERIA XA7R-67XT | 21:20秒 | 194,980 円 |
4位 | GALLERIA UA9C-R38 | 22:05秒 | 355,980円 |
5位 | raytrek ZF-Ti | 23:08 | 308,960円 |
blenderのレンダリング速度
blenderでサンプルモデルのAgent327Barbershopをレンダリングしてみると、CPUレンダリングでは13分台で、GPUレンダリングは14分台となり速い事が分かりました。
blenderを使ったレンダリング速度 | ||
CPUレンダリング/13:02秒 | GPUレンダリング/14:45秒 | |
V-rayのベンチマーク数値
V-rayベンチマークでもCPUレンダリングは01:04秒、GPUレンダリングは00:34秒でした。ブレンダー同様に速い事が分かります。
CPU | 01:04 |
GPU | 00:34 |
CINEBENCH R15のベンチマーク数値
CINEBENCH R15の数値はOpenGLが169.45fpsでCPUが2167cbです。
OpenGL | 169.45fps |
CPU | 2167cb |
CINEBENCH R20のベンチマーク数値
CINEBENCH R20のベンチマーク結果は4849ptsです。
CPU | 4849pts |
サブスタンス ペインターも動作確認済み
テクスチャペイントソフトのサブスタンスペインターも問題なく動作しました。
フォトショップの処理能力
フォトショップを使って6000x4000pxの写真に「ぼかし放射状」を最高画質で適用すると約10:94秒で処理が完了しました。使用したサンプル画像はこちらからダウンロードできます。
ゲームのベンチマーク結果 / 軽いゲーム
軽い処理で動作するドラクエ10のベンチマークは最高品質ですごく快適のスコアが23087で快適に動作する事が出来ました。
ドラゴンクエストⅩ | 22421 |
ゲームのベンチマーク結果 / 中程度のゲーム
フォートナイトをプレイすると200FPS前後が表示されて快適に動作する事が出来ました。
フォートナイト | 200FPS〜 |
APEXではFPS数値が常時60前後を表示してくれて快適に動作しました。
モンスターハンターをプレイしても常時60FPSが表示され快適に動作しました。
モンスターハンター | 60FPS〜 |
ゲームのベンチマーク結果 / 重たいゲーム
高画質で重たい処理のFF15のベンチマークは最高設定の「高品質」「4Kサイズ」でベンチマークを測定してみると5937でやや快適の数値でした。
FF15 | 5937スコア |
GTA5のベンチマークを測ると常時58~FPS前後で快適に表示されました。
GTA5ベンチマーク | 58FPS~ |
オンラインで対戦できるFPSゲームPlayerUnknown’s Battlegrounds(PUBG)はグラフィック設定を全てウルトラにしてもFPS数値が200FPS前後と高い数値が出て快適にプレイ出来ました。
PlayerUnknown’s Battlegrounds(PUBG) | 200FPS~ |
サイバーパンク2077はグラフィックを全て一番高い設定にしてレイトレーシングをオンにしても120前後でサクサク快適に動作してくれました。さすが3070Tiの性能です。
サイバーパンク2077 | 120FPS~ |
raytrek ZF-Tiの評価
ドスパラ公式サイト raytrek ZF-Ti
ただ値段別でもっと安いパソコンや高いパソコンの場合はどうなのかな?と思っている人の為に過去に使用した19万円台と35万台のパソコンと比較した表がこちらです。
パソコンの名前 | GALLERIA XA7R-67XT 3700X搭載モデル | raytrek ZF-Ti | GALLERIA ZA9C-R38T |
デザイン | |||
レビュー | レビュー記事はこちら | 今回使ったパソコン | レビュー記事はこちら |
値段(詳しくは公式サイト参照) | 194,980 円 | 308,960円 | 359,980円 |
Mayaレンダリング時間(CPU) | 21:20秒 | 23:08秒 | 20:05秒 |
フォトショップフィルター処理 | 16.02秒 | 10:94 | 9.29秒 |
Blenderレンダリング時間(CPU) | 13:13秒 | 13:02 | 13:28秒 |
ドラクエ10ベンチマーク高品質 | 12203 | 23087 | 22421 |
FF15ベンチマーク 高品質 | 4780 | 5937 | 7722 |
サイバーパンク2077 | 画質を下げて60FPS | 120FPS | 90FPS |
メモリ | 16GB | 32GB | 16GB |
ストレージ | 1TBSSD | 1TBSSD | 1TBSSD |
CPU | Ryzen 7 3700X | Core i9-11900K | Core i9-11900K |
グラフィックカード | Radeon RX 6700 XT | GeForce RTX 3070Ti | GeForce RTX 3080Ti |
この表を見ると、Maya、ブレンダー共にレンダリング時間はそこまで大きな差が無い事が分かります。ただ19万円台のGALLERIA XA7R-67XT 3700X搭載モデルではフォトショップのフィルター処理が遅かったり、サイバーパンク2077をプレイしてみるとレイトレーシングが不可能で画質を下げる事で60FPS表示出来たりと、今回使った30万円台パソコンと比べると今一歩な部分はありました。
ただそこまで負荷の掛かるゲームもプレイする予定が今の所ないし、画質を下げればプレイ出来るならそれでいいと割り切れる人であればGALLERIA XA7R-67XT 3700X搭載モデルが良いと思いますが、レイトレーシングをオンにして綺麗な環境で最高画質でゲームを楽しみたい人は今回紹介したraytrek ZF-Tiがおすすめで、さらにお金に余裕があれば上のグラフィックカードが搭載されているGALLERIA ZA9C-R38Tを使ってみたら良いと思います。
ゲームの為ではなくて、CG学校に通いだしたから家でも色々勉強したい人であれば19万円台のGALLERIA XA7R-67XT 3700X搭載モデルはコスパがかなり良いので、使った時のレビュー記事を合わせてチェックしてみてください。
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